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私大医学部の学費動向を探る

 私大医学部の学費は長きに渡って、高額だった。最も安い慶應が突出し、後はそれよりも遥かに高額で、卒業までの6年間で実質1億円の医学部もあった程である。

ところが、2008年のリーマンショック以降、失業率の上昇や雇用不安によって、医学部人気に拍車がかかり、難易度が急上昇していく。これに乗じて、一部の私大医学部が、優秀な学生を確保するために、学費を大幅に値下げするという現象が起きたのである。

学費の値下げや、スター医師の確保により順天堂などは、現在、慶應や慈恵に匹敵するほど難易度が高くなってしまった。

しかし、2019年の東京医科大学に始まった医学部の不公正入試は、医学部受験熱をいったん下げてしまった。毎年受験生が増加状態だった医学部もその年、受験者数は前年横ばいになってしまった。

だが、医学部人気は沈静化し、今後は難易度が下がっていくという、大方の予想に反し、再び医学部人気は高まり始めている。

そして、昨年からのコロナ騒動は、医学部を注目させたのだが、医療現場の諸事情から、私大医学部の学費が久し振りに値上げ傾向に転じて来たのである。時期が時期だけに、この値上げの渦が、コロナ禍の影響と専門家は論じているが、私はそうは思わない。

コロナ禍の中で株価が相当上昇し、若い方は知らないだろうが、平成バブルと言われた経済大活況期の水準まで株価は上がってしまった。これは、政府資金による介入によるもので、一瞬で株価は下げに転じるという論評も多いが、上がっているのは株価だけでないことに着目すべきである。

現在、私たちは、デフレ社会にならされているため、経済の長い歴史はインフレが当たり前という事実に鈍くなっている気がする。経済学とは、社会の持続や生活の安定のためにインフレをどう抑制するかを考える学問と言っても過言ではない。

つまり、私大医学部の学費の値上げブームは、日本に起き始めているインフレの前兆の一つと考えてよいと私は思う。

実は、私大医学部の学費の歴史を紐解くと、インフレと連動していることが分かっている。
今後、日本社会は、インフレが進んでいくと予測する。

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